発達障がいと支援のためのブログ

発達障害を持つこどもについて学び支援するためのページです

支援学校高等部を卒業して

この3月8日12年間通った支援学校を卒業しました。
進路先は3年生の6月ごろの体験実習で決まっていましたが、
そこから夏が過ぎ、秋と冬を越した今、息子は新しい進路先を
覚えているのでしょうか?


何せ学校へ行くという行為は小学部から12年続けてきたことです。
長い春休みを開けたらまた、通学バスに乗って学校へ行くのだということが体に染みついていることでしょう。


不安です。


そんな中、進路先の生活介護事業所でケース会議をしました。
ケース会議とは関係各所が集まって、障害のある子どもについての
支援について話し合う会議のことです。今回はその様子をお伝えしてみます。


保護者、支援学校の先生、児童デイの担当者、ヘルパー派遣の管理者、
相談支援員、進路先(生活介護事業所の管理者)と担当者2名の8名で行いました。
場所は学校で行う場合もありますが、今日は事業所で行いました。


学校からは個別の支援移行計画という高等部三年で渡される資料が配布され
相談支援員からは、サービス等利用計画という書類が配布されました。


引継ぎが目的なので学校から順番に生活にかかわる情報(排泄、食事、更衣、移動など)
やコミュニケーション方法、好きなこと
などが引き継がれました。


息子の場合は重度知的障害なので、学習面などの引継ぎはありませんが軽度のお子さんだと
たとえば漢字が読めるとか、お釣りの計算ができるとか言った情報も出るかと思います


児童デイからは保育中(幼児でなくても福祉の世界ではこの用語を使う)に困らされたことをこれでもかと引き継いでいただきました。例えば


雨の日に長靴を投げ飛ばしてはだしで走り出す
車で移動中前列の子や大人の首に爪をたてる
車の窓をバンバンたたく。シートをめくったりトランクにはいりこんだりする
食事ではほかの人の食事に指をつっこむ
5分に一回、手を差し出してきて手の甲にタッチをせがむ
トイレットペーパーをホルダから出し、便器に投げ入れる
などなどでした。


数えきれないほどの行動障害をあげつらわれて
引継ぎという名目ではあるが、母にとってはこれまでの被害を訴えられているようで
裁判の被告席に座っている気分になりました。


障害ゆえの何らかのコミュニケーションの一環としての息子の行動を
悪のように言われているのをただ聞いているのはあまりにも悔しいので
「これまでの被害全部ぶちまけてるね」っといいかえしはしましたが
なんだかもやもやです。


強度行動障害の息子を持つ母の悲哀です。


ま、事業所担当者の表現方法も様々あってよいわけでして、
少し歯に衣着せて伝えてくださるヘルパー派遣事業所もあり
ありがたいながら、まずは各々担当者から進路先担当への引継ぎがおわりました。


今後送迎の時間や場所の詳細やら、持ち物や実際の活動内容などが
打ち合わされて、お開きとなりました。


忙しい中、息子だけのために8人もの大人が1時間以上も集まって支援の相談をしていただけたことは、母として感謝であり、不安も少しだけ溶けた気がしました。